まんじゃ
「横浜の伝説と口碑」に怪物の記録がある。
幕末、清水(青木町)の茶屋で急な夕立にあった旅人が雨宿りをしていると、雨雲から、奇妙な動物が地上に降り立った。怪物は雨があがった後も、道にいたので、その旅人に風呂敷で捕まえられてしまった。狐ぐらいの大きさで全身が黒い怪物であったという。
その後鎖でつながれ、お茶屋で飼われたのだが、一週間たっても何も飲まないし、食べない。やがて、衰弱していった。このまま死んでしまうと、祟りが怖いので、鎖をはずしてやると、どこかへ逃げて行った。以来、同地には雷が落ちなくなったという。