CDブック・子供たちに伝えたい水のある国のお話し-カッパ九千物語CD1

 33信越・北陸伝説?[人魚]

人魚

1805年、越中国の放生淵、四万浦に漁船を転覆させる、人魚が現れた。からだは約10,5m、頭部に金色の角が2本あり、胴体には目玉が3つ、鳴き声は4km先まで届いたという。この人魚を見れば幸せになれるという、予言獣の一種でもある。また、人魚を食すると不老不死になる、という伝説もある。昔、長者の娘が、父親が持ち帰った人魚の肉を食べた。すると、娘の顔は白玉のように美しくなり、その知恵は万人に優るようになった。が、何十年経っても20歳位の若々しいままであった。やがて、娘は百二歳のとき、出家し甘僧になった。そして、この世に生き続ける事に飽きてしまい、後瀬山の麓にある、岩穴に入るが、この時、尽きることのない命のやるせなさを伝える悲しい歌を詠んだのである。